中学受験に読書は不要!本好きでも国語の成績が低い理由とは

読書

本を読むのは好きなのに、国語の成績が悪いんです

本好きの子どもは、4年生までは無条件で国語の成績が良いものです。4年生後半から5年生にかけて、徐々に成績が下がるとこのような相談を受けます。

本好きなのに国語が苦手……なんだか不思議な話ですよね。

国語が苦手なので、読書をさせたほうがいいですか

偏差値50以上、中堅から上位の中学を目指される親御さんからよくいただくご相談です。

どちらの相談も国語といえば読書という考えからくるものですが、結論から言うと「受験と読書は無関係。受験に読書は不要」です。

理由はいたってシンプル。読書しても国語の成績は上がらないし、コスパも悪いからです。

その理由を説明していきます。

子どもの読書は物語に偏る

絵本

子どもはどんな本を読むでしょうか。親御さんはどんな本を想像するでしょうか。

難易度は別として、読書というと多くの人は物語をイメージするかと思います。特に小学生が好むのは、同年代が主人公の話。ファンタジーも人気ですね。

でも、中学受験で出題されるのは、物語だけではありません。

随筆、エッセイと言われる「筆者が感じたことを書き連ねた文」もあります。向田邦子さんや阿川佐和子さんなどが有名です。意外と苦手な子どもが多く、読解の難しさを感じます。

説明、論説文もよく出題されます。里山や生物共生など自然について書かれたものや現代と昭和の人間関係を比較した文化的なテーマなど、分野の幅はとても広いです。学校ごとに傾向があるので、過去問による対策が有効ですね。

読書でカバーできるのは物語だけですが受験では随筆や説明的文章も出題されます。読書は受験勉強としては足りないということが分かりますね。

共感の読書と理解の読解

読書をすることで期待するのは「読解力アップ」ではないでしょうか。「漢字や語彙も見につくだろうし、何より読解力が上がるはず!」と考えて、読書を考えたのではと推測します。

でも、読書と読解では読み方が違います。読解力にはつながりません。

読書は書かれた文章を「感じながら」読みます。主人公に自分を重ねたり、思わぬ展開に心躍らせたり。自分の好きなところに入り込んで、自分が本の世界にいるような気持ちになって読みます。軸になるのは「共感」で、だからこそ物語にのめりこむのは女子に多いのではないかと思います。

読解は「俯瞰して」読むものです。自分は物語の中に入らず、第三者の視点で全体を見ます。

軸になるのは「理解」で、自分の感覚や気持ちを入れずに読む必要があります。最終的に問題を解くことになるので、全体を見ておく必要があるんですね。

読解とは「内容理解」です。読んだ自分がどう思ったかではなく、文章にはどう書いてあるかを読み取ります。読書では、この力が鍛えられないのです。

子どもは好きな本しか読まない

子どもも大人も読む本にはある程度の傾向があります。好きなシリーズは続けて読みたいですし、何を読もうか迷ったときは好きな作家の本をから探すことも。

読書は自分の好みがハッキリ表れます。でも受験では自分で問題を選ぶことはできません。自分の好みとはまったく合わない文章を読むことも多々あります。好きな本だけを読んでいても勉強にならないのです。

じゃあ、読む本を親が決めれば良いのでは?

中学受験によく出る作家の本を読ませるというのは、ある意味では受験勉強となるかもしれません。

ですが、好きでもない本を読まされるのは苦痛です。好きだった読書が嫌いになってしまうリスクもありますし、嫌々読んだ本は頭に入りません。

飛ばし読みも流し読みもOKなのは読書だけ

読書なら好きなように読むことができます。話の展開がおもしろくないと感じたら、飛ばし読みをしたり流し読みをしたりしても問題ありません。逆に、気になる部分は何度もじっくり読んでから進んでもいいですよね。

読解は違います。もちろん流し読みで構わない部分もありますが、基本的には全体をしっかりと読み取る必要があります。問題を解くためには、同じ部分を何度も読み返します。

読書と読解の大きな違いは読み方にもあるのです。

読書は自由

夜

読む時間も同じです。

読書は好きなだけ読み続けることができますし、好きな時にやめることもできます。何日かに分けて読むこともありますよね。

読解ではそうはいきません。時間が決まっています。しかもかなり短い時間です。長文を読んで問題に答えるので、スピーディかつ正確に読まなければなりません。

毎日料理をしていてもシェフにはなれませんよね。読書と読解の関係もそれと似ています。制限のない読書では読解力を鍛えるには今ひとつ足りず、結局別の勉強が必要になってしまうのです。

読書は受験には不要

楽しい読書

「じゃあ読書は無意味なの?」と言われそうですが、もちろん意味はあります。読書によって活字への苦手意識がなくなることは大きいですし、様々な世界に触れることで柔軟な思考もできるようになります。

とても大きな意味のある素晴らしいことです。読書が好きな子は、そのままでいてほしい、受験が終わったら好きな本を好きなだけ読んでほしいと思います。

でも、受験勉強となると話は別。ただでさえやるべきことの多い受験生です。読書でゆっくりと国語の勉強……といっている暇はありませんし、本好きだからといって読解ができるわけでもありません。読書は、受験勉強としてはコスパが悪すぎます。

もし子どもの息抜きになるようであれば、自由に読ませてあげてください。読書は娯楽、時間を決めて読ませると良いでしょう。

読書があまり好きではないなら、わざわざ読ませる必要はありません。受験勉強としての読書は不要です。

受験勉強と読書は、切り離して考えてくださいね。

 

 

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