ことわざはたくさんあるので、グループに分けて勉強すると覚えやすいです。
中学受験で覚えておくべきことわざのなかで数字を含むものを35語を厳選しました。
平日は7語ずつ勉強して土日で復習すれば1週間でマスターできます。
読解力にもつながるので、ぜひ定期的にチェックしてみてください。
「一」のことわざ
- 一難去ってまた一難
- 一年の計は元旦にあり
- 一を聞いて十を知る
- 一寸先は闇
- 一寸の虫にも五分の魂
- 千里の道も一歩から
- 大山鳴動してねずみ一匹
- つるの一声
- 二兎を追う者は一兎をも得ず
- 百害あって一利なし
- 九死に一生を得る
- 百聞は一見にしかず
- ローマは一日にして成らず
一難去ってまた一難
意味:災難が去ってすぐに新たな災難が降りかかる
「難」は災難のこと。友達とのトラブルやケガなど、「困ったこと」「嫌なこと」に使います。
一年の計は元旦にあり
意味:その年ですることは元旦に計画するべきだ
はじめの計画が大事ということです。
一を聞いて十を知る
意味:一部分を聞いただけで全体を理解できるほど賢い
「一」が部分、「十」が全体を意味しています。
一寸先は闇
意味:未来は予測できない
「闇」は先が見えないという意味で使われています。
一寸の虫にも五分のたましい
意味:小さいもの、弱いものもあなどってはいけない
一寸は約3㎝。ことわざなどでよく出てくるので覚えておきましょう。
千里の道も一歩から
意味:大きなこともまずは小さなことからはじめて成功へ向かう
一里は約4km。「五里霧中」などさまざまな言葉で使われる単位なので覚えておきましょう。
大山鳴動してねずみ一匹
意味: 大さわぎの原因がつまらないものだった
「たいざんめいどうしてねずみいっぴき」読み方もチェックしてくださいね。
つるの一声
意味:話し合いを決定づける強い人の一声
「生徒同士がうるさいときの先生の一声」と言うと子どもたちはイメージしやすいかもしれません。
二兎を追う者は一兎をも得ず
意味: 欲を出して2つを得ようとするとどちらも逃してしまう
「兎(と)」はうさぎを意味しています。
百害あって一利なし
意味:害はたくさんあるが良いことはひとつもない
「百害」は害が100あるわけではなく、害がたくさんあることを意味しています。
十、百、千、万は数でなく「大きい・多い」を表すことが多いです。
九死に一生を得る
意味:ギリギリのところで助かる
「九死に一生」だけで使うこともあります。
百聞は一見にしかず
意味:何度も効くより自分で見たほうが確かでよく分かる
「しかず」は「及ばない・かなわない」という意味です。
ローマは一日にして成らず
意味:立派なものは短期間ではできない
毎日の積み重ねが大事だということなので、地道な努力の大切さを説くときによく使われます。
「二」のことわざ
- 二階から目薬
- 二足のわらじをはく
- 二度あることは三度ある
- 二の足を踏む
- 二の句がつげない
- 二の舞を演じる
二階から目薬
意味:思うようにいかずもどかしい、回りくどい
二階から目薬をさそうとする様子をイメージすると分かりやすいです。
二足のわらじをはく
意味:両立できなさそうな2つの職をひとりでする
わらじとはわらで作ったはきもののこと。
医者とアーティスト、作家と俳優など実際に兼務して活躍している人を例にして説明すると分かりやすいです。
二度あることは三度ある
意味:物事はくり返し起こる
だから失敗を重ねないように用心しようという戒めを含んだ語です。
二の足を踏む
意味:ためらう、しり込みする
諸説ありますが、二歩目を足踏みするという語源がイメージしやすいでしょう。
二の句がつげない
意味:あきれて言葉が出ない
「二の句=二言目」で、言葉が続かない様子をイメージすると分かりやすいです。
二の舞を演じる
意味:前の人と同じ失敗をする
一の舞をこっけいに演じた二の舞(舞楽)が語源と言われています。
「三」のことわざ
- 石の上にも三年
- 三度目の正直
- 三人寄れば文殊の知恵
- 早起きは三文の徳
- 三日坊主
- 三つ子のたましい百まで
- 桃栗三年柿八年
石の上にも三年
意味:がまんすればいつか成功する
冷たい石の上も長くいればあたたまってくることから。
忍耐強さ、我慢強さの大切さを伝える語です。
三度目の正直
意味:三度目なら確実、二度の失敗のあとで成功する
三度目ならまぐれ当たりでなく実力である、たとえ失敗が続いても次は成功するかもしれないということを伝える語です。
三人寄れば文殊の知恵
意味:凡人でも三人集まれば良い案が浮かぶ
文殊(もんじゅ)は知恵をつかさどる菩薩のことです。
早起きは三文の徳
意味:早く起きると良いことがある
勉強も朝のほうが効率が良いと言われています。受験本番をみすえて早寝早起き習慣を身につけたいですね。
三日坊主
意味:飽きっぽくて長続きしない
物語で親が子供を叱るときなどによく使われる語です。
三つ子のたましい百まで
意味:幼いころの性格は年をとっても変わらない
三つ子は「三歳の子」の意味。同じ日に生まれた三人兄弟ではない点に注意です。
桃栗三年柿八年
意味:何事も成しとげるには時間がかかる
それぞれの木が芽を出してから実を結ぶまでの期間をリズムよくまとめた語です。
「七」のことわざ
- 親の光は七光り
- なくて七くせ
- 七転び八起き
親の光は七光り
意味:親の名声や地位が高いと子はその恩恵を大きく受けられる
最近では「親の七光り」と使われることが多いです。
なくて七くせ
意味:数に違いはあれどだれもがくせを持っている
「なくて七くせあって四十八くせ」とも言われます。
七転び八起き
意味:何度失敗しても立ち直る
「七転八起(しちてんはっき)」と四字熟語で表すこともあります。
「五十」のことわざ
- 五十歩百歩
五十歩百歩
意味:細かい違いはあっても全体を見るとさほど違わない
「五十歩逃げるのも百歩逃げるのも、逃げたことに変わりはない」ということからできた語で、故事成語のひとつでもあります。
「七十五」のことわざ
- 人のうわさも七十五日
人のうわさも七十五日
意味:うわさは長く続かずしばらくすれば忘れられる
七十五日は約二か月半なので長い気もしますが、「長く続かない」が語の本質であることに注意。
「百」のことわざ
- かわいさあまってにくさ百倍
- すずめ百まで踊り忘れず
かわいさあまって憎さ百倍
意味:かわいいという気持ちが強いほど憎いと思ったときの気持ちは強くなる
仲の良い友だちほどけんかしたときは激しくなる感じと似ているかもしれません。
すずめ百まで踊り忘れず
意味:幼いときの習慣や楽しみは年をとっても忘れない
「踊り」はすずめはとびはねる様子を表します。
「千」のことわざ
- 悪事千里を走る
- つるは千年かめは万年
悪事千里を走る
意味:悪い評判はあっという間に広がる
千里は約4000㎞なので、日本中に広まるということになりますね。
つるは千年かめは万年
意味:長寿の祝いなどに使われる語
つるもかめも寿命の長い生き物。
めでたいものの象徴としてお祝いの言葉につけて使われます。
穴うめ練習問題
問:( )に漢数字を入れてことわざを完成させなさい。<目標:3分>
- 石の上にも( )年
- なくて( )くせ
- ( )歩百歩
- ( )の句がつげない
- 一を聞いて( )を知る
- 人のうわさも( )日
- すずめ( )まで踊り忘れず
- 百害あって( )里なし
- 悪事( )里を走る
- 一寸の虫にも( )分のたましい
三 七 五十 二 十
七十五 百 一 千 五