5年生が勉強する新出漢字は193。2日に1つというペースで新しい漢字を覚える計算です。
新出漢字の数だけで言えば、200字を覚える3,4年生より減っています。
が、習った漢字が増えたことが逆に混乱につながる時期でもあります。
知っている漢字に引っ張られて、新しい漢字がなかなか覚えられないようです。
今までの漢字を定着させつつ新しい漢字も身につけていく。とても大変なことです。
だから5年生になるとできる子できない子の差が広がってしまうのです
5年生で習う漢字の中から、受験生でも間違えてしまうことの多い5つをピックアップしました。
間違えやすいポイントを確認しながら、勉強のコツを解説します。
※学習指導要綱の改定に合わせ、2020年に内容を一部変更しました。
易:画数に注意
「易」は8画。パッと見は難しい漢字ではありません。
が、問題は「場」の存在。「易」と似た右側をよく見てみると、1画多いことに気づきます。
「日」の下、横に1画あるんです。「易」にはありません。
似ているように見えて違う。ここが難しさなんですね。
場所、運動場、場外ホームラン……よく見る漢字のため、どうしても引っ張られてしまいます。
この2つの漢字は違うんだということを、新出漢字の時点でしっかりと見ておくことが重要です。
規:「規則」に引っ張られる
分解すると「夫」と「見」。大人からすると間違えようがないようにも思います。
この漢字のポイントは「規則」という単語。「規」を使った代表的な単語で、普段目にすることも多い単語です。
2文字目、「則」の左側は「貝」。ここに引っ張られてしまいます。
「見」を「貝」と書いてしまうというのが、よくある間違いなのです。テストでバツをつけても、「え、どうして?」と気づかない子も珍しくありません。
子どもはすぐ別の字に引っ張られてしまいます。気を付けなければいけませんね。
適:「商」に引っぱられる
「適」も知っている漢字に引っ張られて間違えてしまいます。
「適」は3年生で習う「商」を書いてしまうことが多いです。
細かいところなので、テストで間違えるより前、新出漢字として練習しているときからずっと間違えて書いてしまっているということも。
できるなら早い時点で大人がチェックしてあげたいですね。
版:見慣れない形は覚えにくい
部首は左側「片」の部分。「かたへん」といいます。
子どもにとっては、どう書いていいか分からないようです。確かに今までにない形ですし、戸惑う気持ちも分かりますよね。
大人でも「正しい書き方が分からない」という人は多いかもしれません。1画目を間違えているのではと思いますが、いかがでしょうか。
見慣れない形の漢字は、書き順も含めてまずはじっくり正確に覚えることが大切です。その後は何度も繰り返して手に覚えさせましょう。
比:こう見えて4画です
4年生で間違えやすい漢字「改」でもそうなのですが、フォント(字体)って厄介ですよね。
「比」は4画です。が、フォントによっては左側が3画のように見え、全体で5画だと勘違いしがちです。
忠実に書こうとするマジメで丁寧な子ほど間違えてしまうのが心苦しいところですね。
フォントのせいで画数が変わって見える漢字は意外と多いのです。「長・衣・卵」も、よーく見てみると画数が違って見えます。
ややこしいですが手書きと活字、フォントによって字形に違いがあることを受け入れてもらうしかありません。
こういったフォントに関する細かい部分の採点には賛否両論ありますが、受験という特殊な場では安全策をとるべきです。
基本となるのは教科書体です。街やテレビで見かけるフォントに流されがちですが、正確に覚えましょう。
まとめ
「漢字は正確に覚えましょう」と口を酸っぱくして言ったとしても、なかなかそうはしてくれないのが子どもです。
日々増えていく漢字を、少しでも楽にこなしたいと思うのは痛いほど分かるんですけどね…
読めない字を一向に直そうとしない子の多いこと。減点してもブレない姿勢、潔くてすがすがしいけど漢字は正しく覚えてほしいものです。
逆に字のきれいさにこだわって、書くのが遅くなってしまうという子もいます。
褒めてあげたいところですが、受験では時間も大切です。バランスって難しい。
とはいえ、テストで減点されるのは悲しいですよね。受験ではどう採点されるか分からないので、絶対大丈夫だと思える漢字を書きましょう。
そのためには普段から漢字は正しく覚えて正しく書くように意識する必要があります。
クセになってから直すのは大変です。まだ新出漢字のうちに画数やバランスを正確に身につけていきましょう。
▼練習問題をダウンロードする
5年生が間違えやすい漢字
正しい漢字を覚えましょう!